花粉で顔がかゆい
春のシーズンになると、顔や首などがかゆい感じがして、湿疹が出たり、目の周りがかさかさしたり、お化粧のノリが悪くなるような症状が出る人がいます。
これは、花粉症の症状のうちの1つであり、皮膚にも様々な不快症状を引き起こすことがあります。「春限定で顔がかゆい」というのであれば、その原因として「花粉」も疑ってしかるべきでしょう。ただ、春にはその他にも皮膚を敏感にする要因があるので、「春だから花粉症」と早計に決めつけるのは、ときに症状悪化につながる可能性があります。トラブルを避けるためにまずは、原因を正しく突き止めて、適切な対策をとることが大切です。
花粉は顔の肌も刺激している
花粉症は、日本人の5人に1人がかかっているとされています。冬の寒さが和らいだとたん、マスクやゴーグルで完全武装の人であふれる様は、今や日本の春の「ありふれた風景」になっています。
花粉症というと、目がかゆいという目症状、鼻がムズムズしてくしゃみが出る、鼻水が止まらない、鼻づまりがするという鼻症状が出るのが代表的ですが、顔や首も刺激して、かゆみや湿疹の原因になります。
これらは、露出している場所に付着することにより刺激して起こるアレルギー性皮膚疾患の1つと考えられています。
特に、アトピー性皮膚炎を持っている人は花粉症がアトピー性皮膚炎の症状を悪化させ、全身に症状が出て来ることがあります。
また、乾燥肌の人も肌がかゆい症状が出やすくなります。
雨上がりで飛散量が多い日は、特に症状が出やすく、辛い思いをされる人も多くなります。
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花粉の防ぎ方
外に露出している部分にかゆい症状が出て来ますので、出かける場合はマスクをするなどして、なるべく身体を露出しないようにします。
また、外から帰ったら洗顔をするなどして、清潔な状態を保つようにします。
洗濯物などを外に干すと付着してしまうので、症状が出ている方はなるべく室内に干すか、どうしても外に干す場合はしっかりはたいてから取り込むなどの工夫をします。
衣類はウールのようなものよりも、さらっとした材質のものを着る方が良いです。
花粉以外にもある春の敏感肌の原因
春になると、花粉の他にも飛来する浮遊物があります。それは、海を渡って飛来する黄砂がそうですし、近年ではPM2.5も注目されています。
これらの飛来物は呼吸器だけでなく、皮膚も刺激します。つまり、顔がかゆいのを助長する原因物質の疑いが濃厚です。
この場合の対策は、花粉対策とほぼ同様です。
花粉に負けない体質作り
アレルギー症状が出るのは、過剰な免疫反応が起こっていることが原因なので、免疫力を高めることが大切です。
免疫力を高める成分が入ったものを、普段の食事で取ることが効果的です。
具体的には、ポリフェノール、DHA、乳酸菌です。
ポリフェノールは、お茶や納豆に多く含まれます。
DHAは青魚に、乳酸菌はヨーグルトに含まれています。
また、春は、梅雨に向けて湿度がだんだん上がっていく季節ですが、乾燥はまだまだ続きます。肌乾燥が原因で、顔がかゆいというのは、乾燥肌や敏感肌の人にとくに多い肌悩みになります。
さらに、顔がかゆいのは、ストレスで自律神経が乱れたことが原因になっているケースもあります。
春は、気温の変動が大きいので、表面上は何ともなくても、体の内側ではけっこうなストレスを感じることは多いものです。3月、4月に多い進学や人事異動などによる環境変化も、ストレスになることがあります。
そうした外的要因に負けないためには、規則正しく充分な睡眠、食事、適切な運動など、ごくあたりまえに言われている「健康的な日常生活」を心がけることです。
治療が必要なケースも
花粉症で、顔がかゆいだけでなく、かぶれや赤みもできて重症化すれば、皮膚科やアレルギー科で、治療が必要なケースも発生します。
薬物療法では、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が多く使われますが、必要に応じて、副腎皮質ホルモン剤などステロイド薬が使われることもあります。
春も続く空気乾燥で、顔がかゆいのを防ぐには、保湿が一番の対策方法になります。乾燥肌や敏感肌の人はとくに、肌乾燥を抑えるために、保湿ケアも必要になるでしょう。
顔がかゆいのを予防するのに、ストレスケアが効果的なケースはままあります。春は気温の変動が大きいので、服装の調節などでストレスをうまくかわす対策が効果的です。
自己ケアには限界が
顔がかゆい原因がはっきりしていれば、春ならではの花粉症対策・保湿ケア・ストレス解消等々、適切な対策をとるのが一番効果的です。
ただ、初歩的な自己ケアには限界があるので、かゆみがずっと止まらない、かぶれや赤みができたなど、症状悪化の兆しがみられたら、放置するのは絶対にNGです。症状が悪化する前に、すぐに病院へ直行し、適切な治療を受けるのが鉄則です。
まとめ
かゆい症状や湿疹の症状が出ると、とても辛いし、集中力も欠いてしまいます。
場合によっては眠れなくて不眠症の原因になることもあります。
薬に頼るだけでなく、体質改善を図ることによって、身体の内側から変えていくことが大切です。
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